故郷のホタルイカついばんだ

いちamazarashiファンの私が感想とかを投げておく場所(予定)

永遠市感想

ほんとに個人的な感想・妄想書き連ねるだけです。でも人がamazarashiに狂ってるところ見るの好きでしょ?僕は好きです。ということで書いていきます。ずっとそんな感じのブログになると思います。

書いてるとキリないので結構削った曲もあります。全部取りあげることになっちゃう。

あとツアーに関しても触れてるので、円盤までネタバレ回避したい方は発売後また来てください。

 

1.インヒューマンエンパシー

初聴きではまずポエトリーじゃない衝撃ですよね。収束以来?となると7年ぶりか〜

ライブどうするんだろう、ポエジー始まりとかあるか...?とか期待しちゃいましたね。よくよく考えたらアウトロないから無理か。どうなんだろ。

美しい過去を持てなかった僕らは

これに続くフレーズ全部好きです。初見サビ初っ端心掴まれました。

後でも述べると思うんですけど、結構今作では「amazarashi、再考」してる感じありますよね。「僕ら」になっている所に今作の特徴が出ているような気がしています。

これに続くフレーズでは

失敗ばかりだったけど

悪くない失敗だったと

疚しさなく言えるように

のところが一番好きです。変わらない「自分肯定哲学」。悲しみも痛みも知っているからこそ導ける解があるんですよね。amazarashiの大好きなところです。

通勤電車も痛くない痛くないよ

ここ、秋田さんがこっち側に降りてきてるような、この視点珍しいなーって思ったんですけど、完全に「インヒューマン」の「エンパシー」じゃないですか......

 

そういや9Vの電池ってのはエフェクターとか音楽まわりででよく使われてるらしいですね。「トラブったら入力から辿れ」に続き音楽関係から出されたらあんまわかんないっすね。

 

2.下を向いて歩こう

深呼吸したら動悸がなった

先行配信初見で衝撃の歌い出し。

デターミニズムに前作のテレプラズムを感じた。2曲目開幕に出てくるよくわかんない単語ってとこに。でも思ったより明るいし韻踏みまくってるし気持ちいい。

終わってるんだよ 誰も彼も

!?!?!?!?え、いきなりどうした!?!?ってなりましたよね流石に。でも聴いてたら納得です。

もう歌詞全部書くことになっちゃうんで省きますけど、2番の歌詞がもう「amazarashi」そのものすぎじゃないすか...

襲う嘲笑 上ずる歌唱

ここ、未だにそういうことあるんだろうなって.......秋田さんの気合い入って上ずった歌唱思い出してもう😭😭😭😭

下を向いて、生活に地に足つけて、一歩ずつ確かめて歩いていく、そんな秋田さんを応援しています!!!大好きです!!!!!

 

3.アンチノミー

曲の話じゃないんですが。シングルの時の「秋田さんが今一番二律背反だと思うことはなんですか?」みたいな質問の答えで泣きました。是非買って見てください。僕がamazarashiというアーティストだけでなく、秋田さん自身を好きな理由が詰まっています。

涙声 離せない あなたの手

ここ大好きです。涙声で話せないあなたの手が離せないんでしょうね。大事なところで掛詞持ってくるの大好きです。ラブソングの

それこそが君を救う(巣食う)のだ

みたいな。こっち気付いた時は衝撃でしたね...

自分殺し生きているという感覚は結構誰にでもあると思うんですけど、言われるまで案外気付かないというか、そんなもんだと思って生きてたので、結構暫く衝撃は凄まじかったんですけどね。いかんせんリリースから日が経ってて落ち着いた文章なってますね。

ここでライブの話挟みますけど、カップリングの海洋生命、一生ライブで聴けないと思ってました。そもそもそんなに聴きたい曲上位でもなかったんでビックリしました。なんだあのかっこいい曲は!?となってライブの後はすっかりお気に入りの曲になりました。

 

4.ごめんねオデッセイ

ポエトリー!?てっきり飽きちゃったのかと思ったら長編で!?!?いいんですか!?!?!?

朝日が見たい 寝て起きて

食うための労働 生きるための咆哮

プラスアルファコード

韻が気持ちいい。その上で生活の果てに音楽が鳴っていて、いいですね。

くそくらえマネタイズ

カッコよすぎる!!!!!!好きな音楽を作りつづけてくれ!!!!!!!!!!

行けども行けども 降り積む雪ばかり

終わりは見えない ごめんねオデッセイ

北陸の人間なので分かるつもりなんですが、大雪の後歩く時は本当に終わりが見えないんですよ。本当に絶望しながら歩くことになります。あの感覚は雪国の人間でないとわかんないんじゃないかな〜と、こんな雪の降る地域に生まれたことを少し良かったなと思えましたね。他にも初雪降った時に初雪聞いたり。雪国万歳です。

「詩」と打ったら思いがけずに

「死」と変換される

ここ、空洞空洞の

空っぽなやつほど詩を書きたがる

を思い出しました。死を描きたがるってのとかけてると思うんですけど、どうなんですかね。

旅の結論に至る場所がこんな所とは

まさか まさか と嘆いたのは夏の彼方

と歌い、「憧れたロックスターにはなれないけど...」というようなインタビューもあり(後で探して追記)、理想とは離れた形態にはなったものの、秋田の音楽活動の長旅(オデッセイ)のひとつの結論である"amazarashi"として流れ着いた場所にて「amazarashi、再考」しつつも、

陽の出る時を拒む、夜に住まうヒロイズム

とか、

我こそが陰日向に根を張り巡らせた詠人

と、今この現在地に胸を張り、amazarashiとしての自負もあり、本当に良い!!!!!

そう言い張る気力はまだあるかポエトリーよ

で締め、amazarashiとしてこれからも歩んでいく決意を感じられてもう言うことないです。一生ついて行きます。

ライブも死ぬ程映えてた。大阪と東京と追加と三回行ったけど、全部お口ぽっかりでした。ほんまに。

あとどうでもいいんですけど、

寂しさに憑りついた

って表記としてどうなんすかね。他の曲ですけど

「そんなまさかって」泣き叫んだ

とか。ちょっと気になります。

インターステラー、見なきゃなあ。3時間か...

 

5.君はまだ夏を知らない

アルバムリリース10月25日で、大阪公演が11月1日だったんですよ。その間一週間。最初は全部聴かないつもりだったんですけど、我慢できずにこの曲とまっさら残してライブに行きました。「最後の曲なんだからいいに決まってる!」とまっさら残すのは確定していて、他にもいくつか残す予定だったんですけど、思わず沢山聞いちゃったんですよ。良すぎて。でも、この曲は"ヤバい"と聞いていたので、ライブまで残しておきました。

で、ライブで初めて聴きました。優しいメロディーが流れてきて、なんだかクソデカラブソングぽいな〜〜対象はもしかして噂の...?帰って歌詞読み込まなきゃなあと思ってたんですけど、そんな必要なかったですね。

 

 

君はまだ夏を知らない

たった七つしか

 

 

もう、もう、涙止まりませんでしたよ。こんな答え合わせありますか。そこから紗幕なんてほとんど見えてないです。周りの人ほんとごめんなさい。三公演とも手足痺れるまで泣きました。三回目ですら次の曲のアウトロの「おーーーーーおっおーーーーおーおーおーおーおーーーーーーーおっおーーーーーおー」まで意識取り戻せませんでしたからね。めちゃめちゃ好きな曲なのに。

「こんな歌も歌えるようになった」レベル100ですよコレ。「神様殺してやる」とか「世界よ終われ」とか思いながら制作してた男の歌だと思えますか?今記事書きながらでも泣いてます。未だに聴く度泣いてます。愛が大きすぎる。

好きなところを挙げたらキリがないし、涙全部使い切っちゃうんで少しだけ選んで書きます。

優しい奴と強い奴は

決して決して 矛盾しない 

一番だけじゃないですけど、自分のなれなかった姿や、こういう人でありたかったという姿や、この世界に負けないようこうなって欲しいという愛が感じられて好きです。「決して決して」の歌い方、愛でしかないです。本当に優しい。

辛いことは全部話して

なんて言われても

気恥しいから口ごもった

ここ、僕の解釈は

秋田さんが「辛いことは全部話して」と子供に話しかけても、親に悩み打ち明けるのとか気恥ずかしくて言えないよな〜って口ごもってしまった

っていう解釈をしてて、「無限に他者であること」...?って思ったんですけど、Twitterサーチしてたら

秋田さんに対して子供が「辛いことは全部話して」って言ってくれたけど、子供にそんなこと言うのは気恥ずかしくて口ごもった

っていう解釈があって、まあストレートに読んだらそうかもなってなりました。

前者だとしたらそれはもう愛だし、後者だとしたらお子さんも秋田さんに似てもう優しい優しい人間に育ってるんだなあって。お二人の、そして周りの人達の愛を受けて立派に育ってるんだろうなあって...

 

君の横顔に過去を見たのだ

その痛みには身に覚えがあるのだ

懸命に生きる子供に過去の自分を投影して苦しくなったり、子供の未来を案じたり...😭😭

 

季節が留まり永遠ならいいな

「永遠市」というアルバムで、

「季節は次々死んでいく」し、

「永遠なんてないと知って」るのに、それでも永遠を願ってしまうのが好きすぎる😭😭😭😭

だって僕はまだ夏を知らない

たった七つしか

僕は君との夏を知らない

たった七つしか

最後に主語を変えて持ってくるのずるいです、この家族に千年続く幸福があらんことを...

 

Cメロとか決して決しての一つ一つとかまだまだ語りたいところ沢山あるんですけど本当にキリがないので次へ。

 

6.自由に向かって逃げろ

何だこのタイトル!?ダサくないか!?とか思ってましたけど、聞いたあとだとこういうシンプルな言い回しで幼さの表現なのかな〜とか思えばすんなり入ってきますね。

それにしても

夏は綺麗なソーダ

とか言っちゃったの結構ビックリですよ。秋田さんがそんな言い回しするんだ〜って思ってたら

あの子が恋する夜

僕は背景にすらなれなかった

っていう落差よ。この「僕は背景にしかなれなかった」とはならない所がamazarashiですよね。月曜日の「普通にも当たり前にも〜」みたいな。まあこれは月曜日の友達からの引用みたいなとこもありますけど...。

僕らの言い訳

どうか暴いてよ夕焼け

とか口遊みたくなりますよね。押韻もそうですけど、メロディーも歌ってて楽しいです。音楽の詳しいことはわかんないんで秋田さんと出羽さんどっちの功績がでかいのかわかんないんですけど、感謝してます。いくら歌詞が良くてもメロディーも良くないと聞いてらんないですもんね。

ここはライブ二回目の東京公演でやっと気づいて感動した所なんですけど、

あの日憎んでた大人に

僕は今日も頭を下げる

あの日見下げてた大人だ

「そんなまさか」って泣き叫んだ

最初は「憎んでた大人」を「僕」は見ているんですけど、頭を下げた自分が「あの日見下げてた大人」になっていて、視線の先が三人称から一人称になっているんですよ。イメージしながら聞いていたらダイナミックに視線が動いて感動しました。

(「そんなまさかって」では無いのは意図的です。誤字でしょうということで勝手に直してます。どうなんでしょう。)

あとは言うまでもないと思うんですけど、

「いつか必ず上手くいく」

ならそのいつかに会わせろ

「教えてください!」というのから「できるもんなら会わせやがれ!」というニュアンスに変わっているのがかっこいいですよね。

あとこれは本当にどうでもいいんですけど、

水車小屋で枝を削る

って所、水車ギヤーで枝を削るって聞こえてて、水車に枝を押し付けてる...?どういう比喩...?とか思ってました。小屋の中でなのね。

7.スワイプ

これはリリースの時色んな意味でビビりましたね。歌い出しから死ぬほど物騒だし、おばあちゃんとかいう単語も出てくるし。

内容はかなり久々の現代風刺って感じの曲で嬉しかったですね。「令和二年」「曇天」はどちらかというと自然との戦いみたいな所があるし「リビングデッド」「独白」以来、5年ぶりってとこですかね?供給嬉しいです。

ここに存在する確かな想い

数行で語られる幻

とかしんどいですよね。画面の向こうの人間の想いなんて汲み取れないんですけど、確かに存在するわけで。でもそのくらいの距離感の方がこっちも疲れなくていいのかな、とか考えてあえて目を逸らしたり。ちょっと耳が痛いです。

ま〜〜〜〜でもシンプルにかっこいい。ド低音

いつかの罪悪で血塗れ

もだし、ライブの

リライトできないシナリオ

とかも気合い入りまくりでかっこよすぎる。無人の編成もかっこよかった。ピアノでの入り方がかっこよすぎる。音源化してくれなかったのは悲しいけどプレイパスあってよかった〜〜〜感謝です。

 

8.俯きヶ丘

永遠市3公演にCDJと、4回もこれで始まるライブ行ってるのでもうすっかり始まりの曲だと認識してるんでアルバムで聞いてても勝手にテンション上がっちゃいますね。インヒューマンじゃなくてビックリするくらい。青森から来ましたの口上やっぱ最高っす。

えー、この曲の癖(へき)なところ、発表します。

ああ我が故郷の遠きエアレンデル

の遠きのイントネーションが普通の"遠き"でなく、"投機"のソレなのが癖です。ライブでもそうだったはず。

あとはサビの豊川さんのハモリ。ライブで聞くと存在感がバッチリあって、二人揃ってのamazarashiなんだと認識できます。

 

9.カシオピア係留所

「カシオピア」ときたら「スターライト」を結びつけてしまうのがamazarashiリスナーの運命です。勝手に言葉から歩んできた距離を測って感動してました。

スターライトでは

近付けば遠くなるカシオピア

だったのが今作では

カシオピア係留所の灯りの下

まで辿り着いていて、旧版スターライトの歌詞にはなるけど、

胸が張り裂けそうな痛みも

だったのが、

その痛みは共通言語だ

と、感じてきた「痛み」が人間の共通言語であると知り、そう歌うところまで歩んで来たというふうに。そこに秋田さんの歩みを見ました。

 

10.超新星

コレ、全部良いです。

どこの誰だと問われ行く道を指さす

野望はあらすじより

似つかわしい背表紙

来た道じゃないんです。行く道を指さすのが秋田ひろむなんです。来歴よりも、野望の方が語るにふさわしいのです。

所有権は僕以外あり得ない

一小節で世界凍り付かせたい

これは手放せない

これは手放せない

amazarashiとして、秋田ひろむとしての意志を明確にしてくれています。そういう歌を書いて、そういう歌を歌い続けてくれるらしいです。ありがとう...ありがとう...

ライブの話になりますけど、東京かな?でサビの歌詞を

目が眩む残像を 消えても消えない夢

って歌って、ハモリの豊川さんは正しく歌ってたから間違いが誰の目にもわかるように晒されてて可哀想でしたね。正直面白かったです。

 

11.クレプトマニア

過去作からモロに引用するのって初めてじゃないですか!?オタクがみんな好きなやつじゃないですか!!!

結構強引目なのも含めて元ネタ書いてみたメモあるんで、気が向いたら乗せますね。

予想でしかないですけど、一番好きなのは

言語と海、越えた暗喩の末路

のとこです。言語と海はそのままで、暗喩(の)末路って暗夜行路かなって。これは初見の直感だったけど、わりとそうなんじゃないかなって思ってます。

自身の曲全体について歌いつつ、特定の過去曲も連想させるの、めちゃめちゃすごいと思います。気付けてないところもあるんだろうな...

 

12.ディザスター

コラボの話びっくりしましたね。MV公開してくれてもよかったのにね。あっちのファン取り込めたかもしれないのにな。まあamazarashiスタッフチームがなんか商売下手なのはいつもの事です。チーム一丸となって「くそくらえマネタイズ」を実演してるのかも。

今回のライブでの「名シーンだけの人生じゃいられない日々を送る全ての人たちへ歌いに来ました」みたいなやつにも採用されてました。かなりうる覚えです。地味に好きなんですよね、「〜〜〜のために歌いに来ました。」みたいなやつ。

一番好きな歌詞は、

向かい風に背を預けたら

図らずも追い風になった

です。シンプルな言葉遊びというか視点の変え方というか。好きです。

どうでもいいですけど、今まで「乗るか逸るか」だと思ってました。「伸るか反るか」なんですね。

 

13.まっさら

あの!!!どうせライブでトリなんでしょ!!!って大阪公演まで聞かなかったんですけど!!!おかげで終演後SEで流れてる時にサプライズかと思って一人ではしゃいでました。そしたら秋田さんが「ふふふふっふまっさら🎶」って歌ってア!!!!ネタバレ!!!まっさらじゃん!!!!ってそそくさと会場を後にしました。だってYouTube shortsで聴いたヤツと違ったもん。勘違いも仕方ない。

気を取り直して、感想に戻ります。秋田さんのお子さんを想起するところに触れてたら文量と感情がおかしくなるので、クリティカルな所は避けておきます。

それを臆病と呼ばれるなら

そう墓石に刻んで構わない

この決意のキマりかた、好きです。守りたいもののためならどう呼ばれてもいいんだ、と。「没後評価されて〜」のくだりもあるし、そんなことされても効かねえって意味なのかもしれないけど。

木枯らしが慰める

きっと明日は雪だよ

ここ、なんで雪だと慰めなんですかね?他の雪曲からの引用で「今日から全てをやり直すため」まっさらにってことなんですかね??

 

だけどときたま訪れる

喜びにも眉をひそめて

くさして、貶して、唾吐いて

ここ、秋田さん捻くれすぎててちょっと笑っちゃった。眉をひそめてくらいまでは「ウンウン」と聞いてたんだけどあまりにも扱いが酷すぎて。まあだからこそ見失ってたんだろうけど。

白紙に戻れない僕らだから

これで締めるの、ずるいですよね。

一曲目覚えてます?電池みたいに新品に交換できないもんかねって言ってたのに、ですよ。

秋田さんの諦めの悪いところと、諦めて受け入れて進んでいくところ、どっちも好きです。アルバム通してそのエッセンスをどちらも感じられて最高でした。

 

まとめ(?)

最高のアルバムです。「名作」として作ろうとしていた前作「七号線ロストボーイズ」とはうってかわって、まさに「これは映画 じゃなく生活」が色濃く出ていましたね。結果的に名作できちゃってますけどね。

拙い文書でしたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。またたまーに思ったこと書くと思うので、再び出会った際には読んでいってください。へばへば。